ドローンの利用の広がりとともに、夜間での飛行の需要も増加しています。
花火大会の撮影やイベント撮影、ドローンショーなど、夜間におけるドローン飛行が必要となる場面は多くあります。また、朝一番でのドローンの飛行においては、日の出前の時間帯から準備を始める都合上で夜間飛行の許可承認をしておいた方が良い場面もあります。
そうした需要の増加とともに、夜間飛行における違反というのも結構多くなっています。適切な許可がないにも関わらず夜間における目視外飛行を行い、違反するケースが多いと感じます。
ここでは、そんなドローンの飛行における、夜間飛行について解説していきたいと思います。
■ドローン飛行許可申請サービスについて
アロー行政書士事務所の夜間飛行も含めた包括申請代行を行っております。
緩和された当事務所独自のマニュアルとよくある違反事例や飛行計画の通報のやり方など
飛行許可申請でお困りでしたら気軽にお問合せください。
ドローンにおける夜間飛行の定義
はじめに、夜間飛行の定義について見ておきたいと思います。
そもそも夜間とは何時から何時を指すのでしょうか?
細かく何時から何時と設定されているわけではなく、「国立天文台が発表する日の入から日の出までの時刻」となっています。基準はあるものの、これらは場所により細かく時間が異なるため、注意が必要です。国立天文台のサイトで確認することは可能です。
夜間になりそうな雰囲気があるなら許可承認しておく方が良い
包括申請を行うにあたり、夜間飛行をするかどうか悩むことがあるならば、夜間飛行の申請も行っておいた方が良いでしょう。いちいち国立天文台のサイトを確認し、許可承認が必要かどうか判断するのは、逆に手間がかかると言えます。
そのため、包括申請において、夜間に該当しそうな時間帯にドローンを飛ばす可能性がありそうなのであれば、夜間飛行の承認も行っておくのが良いでしょう。
一般的に包括申請を行う場合、夜間飛行、目視外飛行、人物30m未満での飛行、DIDでの飛行の4項目の許可承認申請を行います。
これら4つの許可承認があれば、一般的なお仕事等における通常の飛行においては問題ないからです。
DIPSで包括申請をする場合、夜間飛行において灯火が確認できる資料を添付する
夜間飛行においては、追加基準に適合する必要があります。灯火があるかどうかによって申請の仕方が変わってくるかと思いますが、資料の一部が省略できる機体であれば、灯火の写真が不要な場合もあります。
なお、Avata2などのように、灯火のついていない機体で夜間飛行を行う場合、灯火を設置するか、あるいは十分な明かりで照らされているところで飛行させるようにする必要があります。ただし、後者の場合においては飛行マニュアルの書き換えを行っておかないと違反になる可能性があるためご注意ください。
機体と飛ばし方などによるところはありますが、状況に応じて必要な資料を添付し、必要な文言の記載をし、飛行マニュアルを書き換えるようにしましょう。
包括申請の細かなやり方については以下の記事をご参考いただければと思いますが、包括申請をするにあたり、夜間飛行の訓練実績(飛行実績)が最低1時間以上必要なことにご注意ください。
夜間の目視外飛行による違反が多い!包括申請ではなく個別申請が必要な夜間飛行が多い
包括申請においては、DID、夜間飛行、目視外飛行、人物30m未満の飛行の4つの許可承認を取得しているかと思いますが、これらの組み合わせての飛行はできないケースがあります。
よくあるうっかり違反が、夜間の目視外飛行です。
飛行マニュアルにも記載がありますが、これはできないことになっています。なお、包括申請で使用する標準マニュアル2の当該項目を書き換えることはできないため、包括申請では無理です。
夜間に撮影する目的で飛行させるのであれば、個別申請を行いましょう。
なお、DIDの夜間飛行も個別申請が必要です。
個別申請は飛行内容に応じて申請内容が変わるため、もし個別申請をご依頼の場合、まずはヒアリングの上お見積りさせていただきます。また、包括申請と違い、簡単に許可が出るとは限らないケースもあるため、時間に余裕をもってご依頼いただきたく。
Avata2などのFPV飛行が目視外飛行になると知らずに夜間飛行をして違反するケースも
FPVゴーグルをつけてのドローンの飛行は目視外飛行にあたります。
つまり、FPVゴーグルをつけて夜間に飛行させる場合、包括申請では飛行させることはできません。
こうしたことを知らずに飛行させ、違反しているケースがあります。基本的にFPVゴーグルをつける機体の場合の申請では夜間飛行を行わないという方も多いのですが、Avata2は初心者でも使いやすいということで、Avata2からドローンに入ってきた方が知らずに違反しているケースがあります。くれぐれもご注意ください。初心者の方は事故のもとなので、実質趣味に近い撮影目的の夜間飛行はやめておきましょう。
夜間飛行は危険度が高いため、安全管理体制が重要
夜間でのDIDの飛行や夜間の目視外飛行が包括申請でできないのは、危険度が高いからです。想像に難くないかと思います。
過去の事件からこうした規制が生まれています。
そのため、個別申請が必要です。
こうした申請を行うにあたっては、独自飛行マニュアルが求められますが、安全管理体制の項目の記載がポイントになってきます。
とはいえ、どのような場所でどのように飛ばすのか次第という側面がありますので、ご相談いただければと思います。
独自飛行マニュアルと申請書の作成
包括申請で夜間飛行の承認を得ることは難しくありません。
ただ、実際仕事で夜間飛行が必要となるパターンにおいては、個別申請が必要となるときでしょう。
そのケースでは、先ほど記載した通り、飛行マニュアルを書き換え、補助者等を含めた安全管理体制の記述を行う必要性が出てくるケースが多いかと思います。おそらく、標準マニュアルのままでは到底飛ばせない場合が多いかと思います。
夜間の目視外飛行を必要とする場面は、そもそも許可申請難易度が高い飛行であることが多いため、余裕を持った許可取りのスケジューリングを立てておくべきでしょう。
花火等での夜間の目視外飛行は、個人的には不安でいっぱいになる申請であり、おそらく当事者皆そう感じるとは思いますが、時間的な部分も含め、ゆとりをもって進めていくことをおすすめします。
いずれにせよ、夜間飛行の許可申請でお困りでしたら、まずはご相談いただければと思います。
高度150m以上で夜間の目視外飛行はできるのか?
通常の申請では、高度150m以上で夜間の目視外飛行はできません。
申請の難易度が高い他、条件もあるため、難しい申請となりますが、場合によって不可能ではありません。
ただ、日時場所、条件、機体によりそもそも不可能というケースはあるためご注意ください。
夜間飛行の許可申請は行政書士に相談
アロー行政書士事務所では、包括申請はもちろんのこと個別申請の代行・サポートも行っております。
個別申請の場合は許可申請に時間がかかる他、補正の可能性も極めて高いため、余裕を持ったスケジュールで動くことをおすすめします。
ご相談があれば、お問い合わせよりご連絡ください。飛行内容を確認の上、お見積りさせていただきます。