DJI Mini 4 PROの包括申請のやり方とポイント【ドローン飛行許可申請代行事例】

「DJI Mini 4 PRO」の飛行許可承認申請の相談が増えています。

私個人はDJI Mini 4 PROは保有していないのですが、使用者のお話を伺うと、コンパクトで持ち運びがしやすく、さまざまな用途で役立つことから評判は良さそうな印象です。メインとしても使えますが、サブ機としても使い勝手が良いからか、申請件数が多い機体の1つとなっています。

Mini 3 PROとの違いとしては、全方向検知の障害物センサーが付いたこと、最大通信距離が2km長くなったこと、そしてカメラ性能、飛行性能ともにかなりアップしているところでしょう。比較的良いお話が多いと感じていますが、これらの理由から、屋根点検などの点検業務でも使いやすくなったと思います。望遠機能はないものの、カメラの性能は簡単な点検であれば十分であり、更に障害物検知などにより使いやすくなったと思われます。風の影響は受けやすいため注意は必要ですが、十分戦力になってくれる機体だと考えます。

許可申請に関してですが、国交省HPの「資料の一部が省略できる機体」ではないことから、申請にあたっては多数の資料を添付する必要があり、手間がかかります。そのため、初めてドローンを購入した方等から比較的相談が多い機体です。

このページではmini 4 Proの申請のやり方について解説していきますが、審査基準や申請システムの仕様が変わることもあるので、あくまで執筆時点の情報となります。

参考程度にご覧いただくようにお願いします。

また、申請の事例についてはあくまで可能な部分での紹介です。

申請でお困りでしたら気軽にお問合せください。以下よりサービスの詳細をご確認いただけます。

はじめに:包括申請ではなく個別申請が必要な飛行であるケースも多い

DJI Mini 4 Proの包括申請の相談をする中で、個別申請じゃないと飛ばせないのでは?と思われるケースも多くなっています。

そもそも包括申請でできること、できないことが理解できていない方も多く見受けられます。違反飛行しないようご注意いただきたいと思います。

申請代行をご依頼いただいた方にはこの辺りは説明しております。

DJI Mini 4 PROは資料が省略できないため飛行許可申請時の編集画面で入力項目が多くなる

入力項目は非常に多いのですが、マニュアルを見ながら入れていけば問題ありません。

機体仕様に関する資料提出」画面では、機体の写真を正面、側面、上面を撮影しましょう。

操縦装置に関する情報に関しては、これは、使用するものの名称を入れていただくだけです。製造社名はDJIでしょう。

なお、Mini 4 Proをゴーグルをつけて飛行させる場合があれば、対応する別の送信機(モーションコントローラー等)を使う場合もあると思いますので、RC2送信機の他に、対応する送信機の写真・名称も入れましょう。

このあたりは、写真を入れればいいだけなので、おそらく普通にできるものと想定されます。マニュアルを見ながらやりましょう。

間違いやすいポイントは、運用限界に関する情報の項目かと思います。

ここの最高速度が、「㎞/h」となっているのですが、おそらく取説には「m/s」での表記になっているのかなと思います。

なので、マニュアルに載っている数値を㎞あたりの時間での数値に変換しましょう。

1秒あたり16mということなので、1時間で57,600m、つまり、57.6㎞/hとなります。

他の項目もマニュアルを参照しながら入力すれば時間はかかりますが、おそらくできるものと思われます。

この辺りも含め、手間がかかるのは避けられませんが、頑張って入力する必要があります。

なお、大容量バッテリーがついてくるものを購入し、大容量バッテリー(インテリジェントフライトバッテリーplus)で飛行させる場合、当該バッテリーの数値での記載で申請する必要がありますのでご注意ください。また、大容量バッテリーの装備だとプロペラガードは付けられませんのでご注意ください。

基本的な包括申請のやり方は以下のページを参考にしてください

基本的な包括申請のやり方については、包括申請とは?のページで記載しているため、省略します。

すべてにおいて共通というわけではありませんが、ご参考ください。

DJI Mini 4 PRO包括申請(DID・人物30m未満・目視外飛行・夜間飛行)の追加基準について

DJI Mini 4 PROにおいて、DID、人物30m、夜間飛行、目視外の4項目の包括申請を行いましたので、それらの追加基準に関する項目の記載や添付書類を付けていく必要があります。

第三者に接触した際の危害を軽減する構造を有することへの対応(DID・人物30mの部分において)とプロペラガードの問題について

以下は入力画面を開いたページです。

ここは飛行させる際にどのような飛ばし方をするのかにより選択肢は変わってくるかと思います。

プロペラガードを付ける場合は、純正のプロペラガードじゃないと申請が通らない可能性が高いため、当事務所でプロペラガード有りで申請する場合は純正品でお願いしております。純正(メーカー指定)ではないプロペラガードが不可なわけではありませんが、条件を満たさないと審査に通らないため、特別な理由がない限りは、純正プロペラガードでお願いしております。また、プロペラガードを付けるにあたってはファームウェアバージョンが適正である必要があります。

プロペラガードを付けないのであれば、添付書類等が不要なので申請は簡単です。

現場によってプロペラガードを付けたり付けなかったりと、飛行方法が変わるかもしれないという方も多いため、プロペラガードを付ける場合とつけない場合を想定した申請を行うケースが多くなっています。

状況に応じた申請を行いましょう。

なお、冒頭で記載した通り、インテリジェントフライトバッテリーplusの場合、プロペラガードは付けられないためご注意ください。

目視外飛行を行うための追加記載内容

DJI Mini 4 PROは「メーカー指定の自動操縦システム・・・」は選択できませんので、大丈夫ですが、その他の機体においてはメーカー指定の自動操縦システムを装備しているが選択できる場合があります。ここでいう装備している、という文言はメーカー指定の自動操縦システムを使用して飛行するということなので注意が必要です。つまり、メーカー指定ではない飛行アプリ(DJI Fly等)も使用する場合があるならば、その他を選択し、その旨を記載する必要があります。

また、先ほど記載したように、自動操縦システムを装備しという言葉の意味が、それを使用するという意味になるとの注意書きがあるので、実質趣味ユーザーの方々においてはそもそも自動操縦は行わない方が多いことを考えると、ここの選択肢にはご注意ください。

自動操縦システムを使う場面としては、点検業者様が施設の点検をドローンを自動で飛行させるケース、測量で決まったポイントを自動で飛行させるケースなど、業務でドローンを飛行させるケースで多くなっています。

業務でドローンを飛行させる場合では、複数のアプリを使用する前提の場合分けの記載を行うことも多くなっていますが、Mini4Proの場合は基本的にそうではない場合が多いでしょう。

話が少しそれましたが、Mini 4Proの場合は、DJI flyアプリでプロポを操作してドローンを飛行させる方が大半なので、通常は機体に設置されたカメラ、、、を選択し、必要な画像・資料を添付すれば問題ありません。

特殊な飛行をする場合や特殊な飛行アプリを入れる場合などは、必要に応じてその他を選択し、内容を記述するとともに、資料を添付するようにしてください。

ゴーグルをつけるならゴーグルの記載をしておく

なお、Mini 4 Proでゴーグルを装備して飛行させる人も最近多くなってきていますが、ゴーグルをつけるならば、ゴーグル映像を入れるとともに、対応するMotionコントローラーも使う可能性があるかと思いますので、機体の運用限界値等を入力した機体情報画面等において対応する送信機の写真も入れておきましょう。

なお、互換性のない送信機やゴーグルは使えませんのでご注意ください。

Mini 4 Proに限らず、一般的な個人の方がドローンを購入し、空撮などで利用される場合、モニターを見ながら、あるいはFPVゴーグルつけて操縦するケースが多いかと思いますので、飛行内容に合わせた申請を行ってください。

灯火に関する資料

DJI Mini 4 PROは灯火するので、それらに関する画像添付をすれば基本的には問題ありません。

その他の項目

フェールセーフ機能なども選択肢、入力していきましょう。

包括申請の場合は独自飛行マニュアルを使用することが多い

航空局標準マニュアル②あるいは独自マニュアルを添付することになるかと思います。

どのような飛ばし方をするかにもよりますが、ほとんどの場合で風速の問題などが出てくるため、基本的に独自飛行マニュアルを作成し、添付するケースが多くなっています。

DIDでの目視外飛行における補助者なし(立入管理区画による確実な第三者不在の状況)を想定したケースや目視外飛行、夜間飛行の項目など通常の飛行においても緩和しておいた方が良い項目は複数あります。状況に応じた緩和・書換が必要な場合が多くなっています。

そもそもマニュアルを見たことがない、という方が意外と多いので、安全管理体制に関する記述も含め、マニュアルには目を通すとともに、こうした違反しやすいポイントなんかも説明させていただいております。

意外と飛行マニュアル違反をしている人が多い

上記の飛行マニュアルに係わることですが、例えば、目視外飛行をする際に、補助者の配置や立入り管理措置が必要なことを知らない方が多くいらっしゃいます。

飛行マニュアルを見たことがない、という方も結構いらっしゃり、単純にポチポチチェックして適当に申請しているだけという方もいらっしゃいます。

許可書を見ると、飛行マニュアルを守って飛ばすことが条件になっています。

最低限自分が使用する飛行マニュアルに何が書かれているのか、目を通すようにしましょう。

DJI Mini 4 PROの包括申請の代行

ドローンを最近始める、という方が増えており、DJI Mini 4PROを購入される方もいらっしゃいます。特に屋根や外壁などの点検でドローンを使い始める方が増えており、内容によってはDJI Mini4Proも十分戦力となるでしょう。

包括申請をするにあたり、代わりにお願いしたいなどの希望があればお知らせください。

一般的に包括申請という場合の許可項目としては、DID(人口集中地区)での飛行、目視外飛行、夜間飛行、人又は物件から30m未満での飛行の4項目、期間1年、日本全国を飛行範囲とする申請となります。

独自飛行マニュアルやよくある違反例、注意点などもお伝えさせていただいております。

ドローン飛行許可申請に関するサービスについては以下のページをご参考ください。

※あくまで本記事掲載当時の情報となるため、法改正等で変更されている部分がある可能性はあります。詳細はお問い合わせください。

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執筆者情報

行政書士 樋口智大

アロー行政書士事務所の代表行政書士。
ドローン飛行許可承認申請の代行や建設業許可申請、産業廃棄物収集運搬業の許可申請を行っている他、自身で会社を設立し起業した経験を活かしたビジネス支援も行っています。行政書士資格の他、宅建士やドローン検定1級などに合格しています。ドローンはDJI Mini 3を保有し、撮影しています。
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所属:日本行政書士会連合会、東京都行政書士会
行政書士登録番号:24080257