飛行許可申請の相談において、〇日後に撮影したいが、許可申請を間に合わせることができるのか?という相談をいただくことがあります。
間に合うかもしれないけど絶対とは言い切れない、、、というケースもあれば、絶対に間に合わないだろうそれは、というケースもあります。特にイベントが絡む飛行許可申請は審査にも時間がかかるため、それは流石に無理だろう、というものが結構あります。
こうしたケースは、ドローンパイロット側に問題があるというよりかは、発注者側がドローンについて何も理解していないことで起こっているケースも多いと感じます。
ここでは、通常の包括申請において、どの程度の日数がかかるのかということと、飛行予定日が迫っていて間に合わせられるか微妙な場合や間に合わない場合の対応などについて見ていきたいと思います。
難易度の高い申請をしていては間に合わない場合は、飛行内容等を見直すことで、何とかなるケースもあります。
なお、アロー行政書士事務所では、お急ぎの方の飛行許可申請の代行やご相談も行っています。お困りであればご相談ください。
※絶対間に合わない場合、難しい場合もあるため、ご相談の上となることはご承知おきください。
※急ぎの場合、急ぎとご記載ください。
※ドローン飛行許可申請の審査体制や基準などは変更になるケースが多いため、あくまで執筆時点での情報になることはご承知おきください。
包括申請でも許可日(飛行可が可能になる日)まで10開庁日は最低でもかかる
最もスタンダードな包括申請であれば、補正さえ出なければ、申請から10開庁日で飛行許可が出ます。
申請から10開庁日の数え方ですが、申請日の翌開庁日から10開庁日経った翌開庁日が最短での許可日となります。
例えば、2024年9月16日(月)に飛行許可申請をしたとすると、2024年10月2日(水)が最短での許可日になるかと思います。9月23日の祝日は当然審査日としてカウントできませんので、そのあたりも考慮する必要があります。
なお、あくまで10開庁日は最短での話ですので、審査機関が混んでいる場合など、もっとかかる可能性は否定できません。昔は時間がかかることも多かったようです。
ちなみに、この10開庁日というのはあくまで許可日です。審査自体は通常もっと早くに終わります。今後、1開庁日での審査完了を目指しているようですが、現時点でも早いと2日前後、通常だと1週間程度見ておけば、審査自体は終わる印象です。
東京航空局と大阪航空局でも審査のスピードは異なりますが、どちらも10開庁日以降での許可日であることには変わりませんのでご注意ください。
補正が出ると補正対応から10開庁日後の許可日になるため、補正の可能性を見越して申請をする
最短で許可が出るのは何も補正がなかった場合です。
補正が出た場合、補正対応をした時点からまた10開庁日を数える必要があります。
初心者の方の場合、申請するまでに時間がかかる上に、何度も補正が出てなかなか進まないという方も多くいらっしゃいます。ドローンを買ってから飛ばすまでに1ヵ月半近くかかってしまったという方もたまに見かけます。
余裕をもって申請を行うようにしてください。
申請時に10開庁日より前の日時を指定すると補正になるので注意
急いでいるからといって、10開庁日よりも前の日付を指定して申請をすることはできません。
正確に記載すると、10開庁日よりも前の日付を指定すると、申請時に10開庁日以降を指定するように注意画面がでます。そして、その静止を振り切って申請することは可能です。
ただ、結局「10開庁日よりも後の日付を指定してください」と数日後に補正指示が来るだけです。
したがって、基本的には10開庁日よりも前の日付を指定して申請することはできないとお考え下さい。
今後、変更になる可能性はありますが、少なくとも現時点ではこの辺りはシビアに審査されています。普通に補正が来るのでご注意ください。
個別申請の場合、包括申請よりもゆとりを持った申請を行う
包括申請は基本的に10開庁日で許可が出るのでわかりやすいのですが、個別申請の場合、飛行難易度に応じて審査にかかる時間が異なります。
例えば、イベント上空での許可申請において、夜間の目視外飛行、高度150m以上での飛行などの面倒な申請がいろいろ絡んでいる場合においては、申請書や独自マニュアルを作るのにも時間がかかりますし、いざ申請してからの審査にかかる時間の長さ、補正対応にも時間がかかります。
ドローンショーなどにおいても審査に時間がかかります。また、補正が出ないということがまずないので、必ず余裕を持った申請をする必要があります。
花火大会において難易度が高い申請が必要となる場合、1か月以上は申請にかかると見ておくべきでしょう。また、ドローンショーの場合、規模や飛行内容によっては2ヵ月近くかかることもあります。
もちろん、今後審査のスピードや審査要領がもっと明確になっていくことで早まる可能性はあるとは思いますが、現時点においては審査にも時間がかかっています。
ビジネス上、イベントまでに飛行許可が出ないと大変なことになるかと思いますので、余裕を持ったスケジューリングをしてください。
飛行内容やドローンを見直すことで許可を不要、あるいは審査期間を短くし、早い許可が出る可能性も
あくまで方法論の一つですが、飛行内容を見直すことで、許可を取得するとともに、最低限の目的が達成できるケースがあります。
100g未満のドローンを使う
100g未満のドローンを使用することで、許可不要で飛ばせる場合もあるかと思います(あくまで航空法上の飛行許可がです)。
100g未満のドローンであれば、空港周辺や高高度などの一定の場合を除き、許可不要で飛ばせるため、たまにこれで問題が解決することがあります。
ただ、あくまで航空法での話なので、条例その他小型無人機等飛行禁止法等の規制はクリアする必要があることに注意が必要です。
また、飛行の目的によってはミッションが達成できない可能性もあります。ただ、これで解決することは確かにあります。
係留装置を使う
係留することで、許可不要、あるいは安全確保という視点で申請がしやすくなり、許可取りがしやすくなるケースがあります。
ただ、個人的に、係留装置を使ってのドローンの操縦は難易度が高いと思うので、普段から係留装置を使うことに慣れていることが前提にはなってくるでしょう。
墜落して思わぬところに被害を出すリスクは減るのかもしれませんが、係留装置が絡まってドローンが操作不能になることも結構ある印象です。私が下手なだけかもしれませんが。
イベント上空に該当しないところから飛ばして撮影する
イベント上空に該当すると、申請時にいろいろやっかなのはご存じかと思います。
目的が達成できなければ意味がありませんが、一方で、会場から離れたポイントでの飛行でも十分目的が達成できることもあるかと思います。
花火大会などでもイベント上空ではなく、夜間の目視外飛行の個別申請だけでなんとかなるケースもあります。
どのように飛行させるのか次第ですが、撮影部隊の方と相談の上、飛行内容・場所を検討してみると良いでしょう。
なお、ここに記載した方法はあくまで参考例です。
必ず問題が解決するというものでもありませんのでご注意ください。
発注者側にもしっかりと飛行許可申請について理解してもらう必要はある
ドローンのことを何もわかっていない発注者側が、許可申請は簡単にできる、と思い込んでいる場合があり、トラブルになることがあります。
受注側(パイロット側)としては、案件の打ち合わせの際に、場合によっては包括申請では飛行できないこと、個別申請には時間がかかること、難易度の高い飛行を実現するには安全確保の体制のために協力してもらわなければならないことなどはしっかりと最初の方に説明しておいた方が良いでしょう。
飛行技術もさることながら、法的な知識、案件を進めるにあたってのコミュニケーションも重要です。
双方の認識を最初に合わせておくことが重要です。
急ぎでドローン飛行許可申請を行う必要があればアロー行政書士事務所に一度ご相談ください
申請を急ぐ場合、行政書士に相談することで、数日から数週間程度時間を浮かせられる可能性はあります。
申請書を素早く作り、補正も最低限で済ませることにより、飛行に間に合わせられる可能性があります。
ただ、ここまでで記載したように、イベント上空などの飛行は難易度が高いものも多いので、絶対的なことが言えない場合があり、ご相談になることも多くなっています。いずれにせよ、まずは一度ご相談いただければと思います。
なお、包括申請の場合、メーカー機で改造がなければ、ほとんどのケースで10開庁日での許可には間に合います。新発売の機体は別ですが、通常の機体であれば絶対的な保障はできませんが、基本的に間に合うと考えられます。
例えば、包括申請の期限がうっかり切れていて申請しなおさないといけない!急いでいる!とかあればご相談ください。
ドローン飛行許可申請に関するサービス詳細はドローン飛行許可のページをご覧ください。
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