行政書士試験は合格までに何時間勉強すればいい?実際に計測して1年間で800時間程度

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行政書士試験は何時間勉強したら合格できるか?といった質問をされることがあります。

結論を記載すると、〇時間勉強したら絶対合格できる、という基準時間見たいなものはありません。

ただ、行政書士試験勉強をする中で、800時間ぐらい勉強したら高い確率で合格できるのでは?と感じました。

行政書士試験合格に近づくためにどの程度勉強すればいいのかということを個人の経験と予備校などが出しているその他の受験生の傾向などのデータも参照させてもらい、解説していきたいと思います。

実際に勉強時間を計測した結果、一定の期間内で800時間以上勉強すれば行政書士試験合格は可能と考えられる

行政書士試験講座を提供する資格予備校のサイトなどでも800時間前後が合格までにかかる勉強時間として紹介されているケースが多いように感じますが、個人的にも実際に勉強してみてそのぐらいかなと感じました。

私は2022年の行政書士試験に合格しましたが、2月後半から11月の試験日までの9か月間で900時間程度勉強し、208点で一発で合格できました。

スマホアプリやPCを通して学習を行っていたので、アプリ側で自動的に勉強時間が計測されており、かなり正確な勉強時間だと思います(一部アプリの内容を音声データにダウンロードし、音声データでの勉強もあったので手動での計測も含まれていますが)。

勉強をする中で、800時間の勉強時間を超えたあたりから多分合格できるだろうという感覚を持つことができました。

運の要素が大きくなってきますが、500時間や600時間ぐらいでも合格できるかなと感じました。

合格できるだろうなと感じた理由としては、過去問演習をやる中で(13年分やりました)、合格に必要な180点を取るために正解しなければならない問題の大半が基礎ランクの問題だったことに気が付いたことがあげられます。

難しくてわけのわからない問題もそれなりにあるのですが、そういった難しい論点・マニアックな論点の問題は解けなくても全く問題がなく、基本的な問題を取りこぼさないことが重要であると感じました。そのため、基本論点を繰り返し繰り返し何度も勉強し、頭に入れれば合格できる試験だと気が付いてからは割り切った勉強ができるようになりました。

一見試験範囲が膨大で途方もないように見えるのですが、問題の傾向を知り、時間をかけて勉強しなければならない事項が何なのかを理解することで短期合格が充分可能だと思います。

行政書士試験は独学だと1000時間、大手資格学校だと600時間程度の勉強時間で合格できるといった触れ込みをみかけますが、大手の予備校などでは恐らくこの確実に得点しなければならない基礎論点というのをしっかり効率的且つ効果的に手厚く教えているものと思います。

そのため、総勉強時間が少なく済むようになっているのかと思います。

逆に独学だとどこが重要論点なのか自分で判断するのは難しいですし、本来悩む必要のないところで立ち止まってしまったりといったこともあり、効率が悪くなるのかなと感じました。

なので、これから行政書士試験合格を目指して勉強される方がいらっしゃるようでしたら基礎論点をしっかり押さえるような勉強の仕方をしていくことで、効率的に合格することができるものと思います。

ただ、先程記載したように独学ですと何が重要基礎論点なのか判断することが難しいので予備校に通うことも検討しても良いかと思います。

私はスタディング行政書士講座を利用しました。

この講座は何が重要な論点なのかしっかりまとめてくれており、効率的且つ効果的に勉強できたので良かったと言えます。高い実績を誇っているところであれば他の予備校でもよろしいかと思いますが、お金をかけたくなかったので安くて実績があるところを私は選びました。

私のスタディングを使った細かな勉強法などはスタディングだけで行政書士試験に合格した私がスタディングのおすすめポイントと行政書士試験に合格するためのコツを紹介!のページをご覧ください。

ダラダラと何年もかけて800時間勉強しても合格できない可能性が高い

800時間という具体的な数値を提示しましたが、これはあくまで短いスパン(長くても1年以内)で800時間勉強したら合格できると思われるという時間数となります。

行政書士試験は基礎論点を取り扱った問題が多いと記載しましたが、だからといって覚えることが少ないわけではありません。

基礎論点だけでもかなり多いです。

あくまで他の超難関資格(会計士、司法書士、税理士など)と比べれば楽なだけであって、舐めてかかると絶望するぐらいの分量はあります。

そのため、忘却との戦いになってくるわけですが、短期間で繰り返し同じところを勉強しないと知識が定着しません。

行政書士試験受験生を3年、4年と長くやっておられる方もたくさんいらっしゃいますが、そういった方々は日々の仕事が忙しく、1日の勉強時間があまり取れないという方が多い傾向で(もしくは忙しいという言い訳をしてあまり勉強していない)、知識が定着せずに大事なところがあいまいになっているように感じます。

少しずつ何年も時間をかけて勉強してもなかなか記憶は定着し難いので、トータル勉強時間は800時間よりも長く必要になる可能性もあることから、あなたが一日何時間ぐらい勉強できるのか?という視点も持ってみた方が良いでしょう。どう頑張っても1日1時間しか勉強できないという状況であれば、勉強を始める前に、時間を確保する方法を考える必要があるでしょう。

短期決戦で合格しやすい

1日1時間の勉強を2年続けても合格できない可能性が高いと個人的には感じます。

私は9カ月で900時間勉強(1日3時間以上)しましたが、それでも記憶維持がかなり大変でした。試験1ヵ月前は1日5時間程勉強時間を取り、何度も何度も苦手なところを高速回転で読み込んでいましたが、それでも本試験で思い出せず失点してしまったところがあります。

1日1時間の勉強だけだと問題集をやるにしても1周目が終わるころには半年ぐらい経っているでしょうから2週目に辿り着くころには最初の方の知識がポーンと抜け落ちてしまっている状況になっていると思います。

そのような状況で2週目に入っても定着率は悪くなると言えるでしょう。

そこ勉強したの覚えてるけどなんだっけな?えーっとあとちょっとで出そうなんだけど、、、ぐらいの記憶の感覚の時に復習しないとなかなか覚えられないと思いますので、可能な限り短期で臨めるようにしましょう。

個人的にもう一年行政書士試験の勉強するのは無理、と思うぐらいにはやりました。仕事もありますし本当に疲れました。

家庭環境は人それぞれなので一概に言えない部分もありますが、この半年だけ、あるいはこの1年だけ頑張る!といった形でその期間は好きなものを我慢し、勉強時間を確保するようにして短期で合格することをおすすめしたいです。

勉強時間を確保するために隙間時間を有効活用

現代はスマートフォンというすごく便利な道具があります。

私はスタディング行政書士講座を使っていましたが、これはスマホで勉強できるようにサービスが設計されています。

そのため、通勤の電車での移動時間、ちょっとした待ち時間などにアプリを開いて隙間時間で勉強していました。

スタディングは勉強時間を自動的に計測してくれるのですが、だいたい月~金までで5時間ぐらいは隙間時間で勉強していたかと思います。1日1時間です。これはかなり大きい数字です。

例えば、2月から勉強を始めると仮定すると、800時間勉強するには、1日3時間弱の勉強時間が必要となります。

その1日3時間の勉強時間のうちの1時間を隙間時間でこなせると考えたらかなり差が出てくると思います。

なので、こうした隙間時間を有効活用する勉強スタイルを確立していくことで、働きながらでもしっかり勉強時間を確保し合格することができるものと思います。

スマホアプリで勉強できるツールはたぶん他にも結構あると思いますので探してみてください。こうした方法も視野に入れることで合格が見えてくるものと思います。

ただ、繰り返しになりますが、しっかりと試験に出るところ(押さえなければならない論点)を中心に勉強するようにしてください。試験に出ないところに時間を取られてももったいないので本当に注意してください。

知識だけでなく思考して解く癖をつけておく

勉強時間を確保することも重要ですが、行政書士試験の傾向を知っておくことも勉強する上で重要です。

行政書士試験は基礎論点が中心という記載をしましたが、問題自体はややこしいものが多いです。

やたら文章が長かったり、前提条件となる設定を複雑にして全体像をわざと掴みにくくしている問題が結構あるなという印象を受けます。

つまり、国語力を試す問題が多いという事です。

問題文を読んで状況を理解する力と言うのでしょうか。

正しく問題文が読めれば、知識が無くても正解できる(基本的な事項の知識があれば解けるという意味で)問題が多い傾向にあるので、問題を解くときにしっかり思考する癖をつけておくといいかなと思います。

知識で解こうとするとかなりの勉強時間が必要になるかと思います。

行政書士試験に合格するために年間で800時間を目標にしてみてください

個人差はあると思うのであくまで目安ですが、年間で最低800時間勉強することを目標に行政書士試験勉強に取り組んでみてはいかがでしょうか。

年明けの1月末や2月頃からの勉強と仮定すると、平日の隙間時間+家に帰ってからの1時間と土日にちょっと多めの4,5時間勉強するといった感じで十分達成できる勉強時間です。

ぜひ参考にしてみてください。


執筆者情報

東京都行政書士会所属 行政書士 樋口智大

アロー行政書士事務所の代表行政書士。
ドローン飛行許可申請の代行や酒類販売業免許申請の代行、サポートを行っている他、自身で会社を設立し起業した経験を活かしたビジネス支援も行っています。
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