雨の日に飛ばせる仕様のドローンでも標準飛行マニュアルでは雨天は飛行が禁止されているので書き換えによる独自マニュアルが必要

DJI FlyCart30などの全天候型のドローンや防水機能のあるドローンを利用される方は、雨が降りそうなときも飛行させることを前提としているケースが多いかと思います。

ただ、機体の仕様上は雨で飛行させられるとしても、包括申請の標準マニュアルでは雨天の飛行を禁止しているため、飛行マニュアルの書き換えを行わないと違反になってしまう恐れがあります。

標準マニュアルをそのまま利用している、あるいは風速の項目と吊り下げの項目だけ書き換えを行っており、天候に関する部分はそのままで飛ばしている人は多い印象ですのでご注意ください。

近年は運搬ドローンの申請で雨の日も飛ばしたいからという相談が一定数あった

直近に関していくと、Dji FlyCart30でこうした申請は多かったかと思います。

雨の日の飛行が想定される申請はそもそもそんなに大量にあるわけではありませんが、資材等の運搬では雨の日、雨が降りそうだからといって辞めるわけにもいかない場合もあります。

安全確保を行ったうえで飛行させることは前提となりますが、標準マニュアルを書き換えておくことで違反を避けることができます。

その他書き換えることが多い項目

天候以外の項目としては、冒頭に記載しましたが、運搬では物件の吊り下げが求められるため、この項目も書き換えておく必要があります。

その他、一般の飛行では、風速5m/sの縛り、学校等の施設からの依頼によらないで飛ばす場合の記載、DIDで目視外飛行を補助者無し(立入管理区画による確実な第三者の立入が制限できている環境)で行う場合の追加記載などを行うケースが多くなっています。

一律にすべて緩和して申請をしているわけではなく、飛行内容に応じて書き換え(代替措置)を記載することとなります。

また、書き換え不可で、個別申請が必要な場合がある他、そもそも絶対無理という項目もあるためご注意ください。

包括申請にあたっては、基本的に飛行マニュアルに書換で追加料金はいただきませんが、特殊な飛行をする場合は相談させていただくこともございます。

前提として、基本的に雨の日はドローンを飛行させない方がいいのは間違いない

いくら雨の日にも飛行できるような仕様のドローンだからといっても、雨の中飛行させれば故障のリスクは高まります。

また、飛行中に故障・トラブルが起きれば重大な事故につながりますので、危険が伴います。

雨に加えて視界が悪くなってきた場合は直ちに飛行を中止するようにしましょう。

そのため、マニュアルの書き換えを行ったとしても、飛行させなくても良いのであれば無理に飛行させないようにするべきであることは変わりなく、また、危険がありそうならば、直ちに飛行を中止させるようにしましょう。

飛行許可申請やマニュアル作成でお悩みであればご相談ください

アロー行政書士事務所ではさまざまなパターンでのドローン飛行許可申請を行っています。

時の流れとともに、マニュアルの書き換えが過去はOKだったが今はNG、あるいはその逆もあるのですが、執筆時点では、雨天にドローンを飛行させる必要性がある場合においては、飛行マニュアルに雨天時の飛行も条件付きでできる旨を付けることは可能なので、もし雨天飛行するにもかかわらず、マニュアルが書き換わっていない場合はご相談ください。

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執筆者情報

行政書士 樋口智大

アロー行政書士事務所の代表行政書士。
ドローン飛行許可承認申請の代行や建設業許可申請、産業廃棄物収集運搬業の許可申請を行っている他、自身で会社を設立し起業した経験を活かしたビジネス支援も行っています。行政書士資格の他、宅建士やドローン検定1級などに合格しています。ドローンはDJI Mini 3を保有し、撮影しています。
ドローン飛行許可申請ガイドの運営を行っています。ぜひご覧ください。
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行政書士登録番号:24080257