各行政書士事務所の建設業許可申請代行の報酬金額を調べていると、〇〇円~という表示をしているところが非常に多いかと思います。
当事務所でもそのような記載をしております。
「〇〇円~」の「~」という記載に良い思い出がなく、どうも気になるという方はそれなりに多くいらっしゃるようで、実際のところいくらぐらいになるのか?とご質問いただくケースがあります。
このページでは、建設業許可申請を行政書士に依頼した場合の報酬金額の相場についてと、「~」という表記になっている理由、「~」のレンジについて解説していきたいと思います。
アロー行政書士事務所では東京都23区内はもちろんですが、立川、国立、八王子、青梅などの多摩方面の申請サポートに力を入れています。東京や近郊の埼玉、神奈川で建設業許可申請をお考えでしたらご相談ください。
※本ページの建設業許可申請の料金相場については、東京都知事許可(一般)を基準にしています。
報酬金額に「~」という表記がある理由
料金表示が「~」という表記になっていて金額が確定できない理由としては、許可取得を目指す各企業(あるいは個人事業主)の置かれている状況がそれぞれ大きく異なることが要因となります。
経管(建設業での経営経験の有無等)と専技(専任技術者としての資格や実務経験)の要件を満たすかどうかの判断とそれを証明するための手続きは各事業者間で大きく差が出てしまいます。
申請にあたり、建設業での経営経験があることを示すための書類集め・作成方法がお客様の状況により異なる
過去に建設業許可業者で取締役等として勤務をしており、加えて該当する許可に関連する国家資格をお持ちの方の場合と、経営経験は自分の個人事業主時代の経験(当然無許可)や会社設立後の経験(無許可)しかなく、しかも国家資格も持っていない場合とでは、作業工数は大きく変わってきます。
お客様の過去の経歴と今現在個々人の置かれている状況ごとに必要となる書類が変わってくるため、料金を一律に設定することが難しくなっています。
許可取得の難易度が高まる(行政書士の作業が多くなる)ほど料金が高くなります。
専任技術者の証明を実務経験10年でやる場合、とても手間がかかるケースがある
国家資格をお持ちでなく、実務経験10年で専技要件を証明していく場合、とても大変です。
許可取得の要件は満たしていると考えられるが、それを証明することが非常に難しい場合は料金が高くなるケースが多くなっています。
役所から集める資料の通数・種類が状況により変わるから
お客様の会社の状況、役員の人数等により、役所から取り寄せる資料の種類・枚数は異なってきます。そこにかかる手続きの料金を事前に正確に提示することが難しいため、初期段階では概算として〇円程度という表記になることもあるようです。それほど高額になることはありませんが、人数分取得するのは大変ですので、一定の費用と法定の手数料がかかることがあります。
アロー行政書士事務所の場合の料金設定を参考に、建設業許可申請(新規)の料金相場について見てみる
当事務所では、建設業許可申請(新規)の行政書士への報酬に関しては、「税込121,000円~」という表記をしています。
「~」のレンジとしては以下のように、許可要件を満たすことを証明する方法ごとに金額目安がわかれています。
許可取得要件を満たすことの示し方 | 当事務所報酬額目安 |
---|---|
建設業許可業者での役員経験があり、国家資格者が在籍の場合 | \121,000 |
注文書・請求書等で経営経験を示していく場合 | \165,000 |
専任技術者に10年実務経験者を使用する場合 | \198,000 |
なお、世間一般でも概ね以下のようなレンジ幅に落ち着くかと思います。
許可取得要件を満たすことの示し方 | その他事務所の報酬額目安 |
---|---|
許可業者での役員経験があり、国家資格者が在籍の場合 | 110,000円~165,000円 |
注文書・請求書等で経営経験を示す場合 | 165,000円~200,000円 |
専任技術者に10年実務経験者を使用する場合 | 180,000円~220,000円 |
専任技術者は国家資格者を充てるケースが多いですので、現実的には行政書士への報酬は15万円(税込16万5千円)前後になるケースが多いかと思います。
役所に収める手数料(9万円)と行政書士への報酬と合わせて、だいたい25万円前後が建設業許可申請を取得するのにかかる費用の相場かなと想定されます。
なお、あくまで東京都の場合なので、地方の場合はもう少し安い場合があるかもしれません。
建設業許可更新申請の料金相場は?
建設業許可更新の行政書士の報酬相場は、8万円~12万円程度だと想定されます。
法定手数料が5万円かかるため、全体としてかかる費用としては、12万円から17万円が相場観となります。
あくまで目安としてご覧ください。
決算変更届の料金相場は?
決算変更届は3万円~5万円程度であるケースが多くなっています。
あくまで1期分なので、決算変更届の提出を忘れていてまとめてお願いするなどといったケースがもしあれば、別途費用が掛かります。
なお、法定手数料はかかりません。
金額が安い=お得で良いというわけでもない
建設業許可申請を行政書士に依頼するにあたっては、金額の高低だけで判断するのは危険です。
対応の良し悪しにも差がありますが、それ以上に、建設業は許可を取得して終わりではありませんので、その後の対応・面倒も見てくれるのかはとても重要です。
更新期日管理や決算変更届の期日管理など、各種スケジュールも把握して、都度声掛けしてくれる行政書士なのか確認した方がよろしいかと思います。
許可を取得後、決算変更届を含め、何もメンテナンスしておらず、大変なことになる業者は一定数いらっしゃいます。
許可を取得し、維持管理する必要があることを念頭に置いておきましょう。
役所に支払う料金(法定手数料)は変わらない
役所に支払う手数料に関しては、以下のように決まっているため、差は出ません。
項目 | 費用 |
---|---|
新規建設業許可申請法定費用 | \90,000 |
業種追加・更新申請法定費用 | \50,000 |
証明書発行費用(概算) | \5,000 |
なお、各種証明書の発行は役員の人数等にもよるため一概には言えません。
建設業許可申請(新規)にかかる費用相場はだいたい25万円前後程度でそのうち行政書士報酬は15万円前後
建設業許可を取得するにあたり、どのような方法で経験を証明していくかにより金額が変わってくることを説明させていただきました。
また、当事務所の料金設定を参考に、一般的なよくある行政書士事務所の料金設定についてもご案内させていただきました。
経営経験を示すにあたり、許可業者での経験で示せて、専技の要件も国家資格で満たせるのであれば、行政書士への報酬は安く済みます。
一方で、経営経験を発注書等で示していくやり方だと少し高くなります。
現実的なフローとしては、経営経験に関しては、請求書や注文書等で証明していくケースが多く、専技は国家資格というケースが多いため、15万円前後の料金となるケースが多くなっています。
ほとんどの行政書士事務所が見積りをくれるかと思いますので、料金が気になるケースでは見積り依頼をしてみましょう。
当事務所にご依頼の際はお問合せよりご連絡ください。
建設業許可申請に関するサービス内容については当該ページをご覧ください。