映像制作での空撮ばかりでなく、野生の動物の調査的な形でのドローン飛行(撮影・調査)の相談を受けることもあります。
動植物の研究目的での飛行ももちろんあると思うのですが、個人的に頂く相談としては、地方の事業者様等から市内(県内)で野生動物(熊やイノシシ等)の出没機会が増えたため、ドローンを飛ばして調査してみたい、というような内容のお問い合わせです。
私も田舎の出身なので、確かにこういった話は近年聞くようになったなと思い、身近な問題として気になるところではありました。
包括申請で飛ばせるケースも多いが補助者の配置が困難な場合がある
包括申請(補助者の配置もしくは立入管理区画の設定による確実な第三者の立入り制限の補助者無し目視外飛行)で飛ばせるケースも多いので、この場合であれば飛行マニュアルと申請内容等が適切であれば目的が達成できることもあります。
ただ、包括申請では難しい場合も多くなっています。
広域にわたるなど補助者の配置が困難な場合も多いがレベル3やレベル3.5飛行での許可申請で対応可能な場合も
どこで飛ばすのかにもよりますが、山間部であるケースも多いため、立入管理区画の設定はもちろん、飛行場所全体を見渡せる位置に補助者を配置することが困難であるケースも多いかと思います。
この場合、レベル3.5飛行(機上のカメラで確認することを持って立入管理措置を行う飛行)で実現できるケースがあります。
山から下りてくる野生動物の確認のための飛行なので、第三者が存在する可能性が低い山間部等であるケースが多い他、周辺事業者・住民等からの理解も得られやすく、飛行できる可能性はあると言えるでしょう。
機体は限られる
ただし、レベル3.5飛行等ではメーカーが示す落下距離計算が必要なので、これらの資料を提供してくれる機体に限られます。
DJIの機体も一部しか資料の公開がされていないため、気を付けましょう。
操縦者の要件も厳しい
操縦者に相応の技能(飛行実績や技能証明、保険加入状況)が求められるため、申請さえすれば許可が絶対下りるというものではないことにも注意が必要です。適切な安全管理・運航体制が求められるので、通常の申請よりもむしろ手間がかかりますし、飛行を実現させるのも大変です。
また、許可を取得したらそれで終わりではなく、飛行前に各種団体への通知等が必要なため、意外と大変であることはご理解ください。
補助者なし目視外飛行の許可を取ったら気軽にどこでも楽々飛ばせると勘違いしている方も多いため、ご注意いただきたいところです。
適切な安全管理措置を経て、ようやく飛行ができるものとなります。
鳥類等にドローンが撃墜されることもあることに注意
山間部で飛ばす方の中には、ドローンが野生の鳥類等に撃墜されてしまった経験をお持ちの方もいらっしゃいます。
空撮用の機体(Mini4やAir3など)だと鳥に落とされてしまうこともあります。
ドローンが落とされてしまうことにも注意が必要ですが、墜落してしまった場合、ドローンを見つけることが大変な他、見つからなかった場合、放置すると不法投棄で罰則を受ける可能性があります。
警察への遺失物届の対応など、何か起きた際の対応についても頭に入れておくようにしましょう。
野生動物等の存在・個体数を確認するだけでなくさまざまな飛行がある
私個人としては、まずは個体数(存在確認)等の確認レベルでの飛行のお手伝いが多いのですが、中にはハンターと協力して、実際に駆除するような飛行もあるようです。
スピーカーが付けられる機体であれば、音を発して誘導することも可能でしょう。
さまざまな活用法があります。
ドローンの申請でお困りならご相談ください
アロー行政書士事務所では包括申請・個別申請をはじめとして、ドローンの申請や法務に関する相談業務を行っています。
最近はレベル3や3.5飛行の相談も増えております。
ドローンの飛行許可申請でお困りでしたらぜひご相談いただければと思います。
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